電車の中でスマホに詩を書く


電車。
大抵の人が手元の四角を眺めている。
本を読む人、音楽を聴く人、ぼーっとする人。
誰が文化的かなんて、わかるかよ。
わかって、たまるかよ。

みんな、必死なんだ。
自分を生きることに。
自分を肯定してくれる世界を貪って、疲弊して。
受け取る者。眺める者。手放す者。憎む者。闘う者。作る者。抱く者。
誰が正しいかなんて、そんなの意味ですらない。

みんな、生きたいんだな。そう思った。
しがみついて、生きてんだな。
手放せなくて、苦しんでんだな。

なんて希望。なんて希望だ。
私たちは決して分かり合えない。
分かり合えなくていい。
それでいい。
人々が求めるものはきっとひとつだ。
そんでばらばらだ。
世界。宇宙。
ここ。
向かうだけだよ。
生きるだけだよ。


手の中の秘密基地

優希

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