言葉になる前の


未だ言葉になっていない、なんらかの、しかしうつくしい何かが、からだの中でほのかに香っている。

言葉にしようと力んだ瞬間から気化して失くしてしまう気がして、情けなく虚空を見つめる。

いつか私にも来るだろうか。うつくしいものをうつくしいままに、言葉としてあらわせる日が。
もどかしい思いを、ぎこちなく綴っていったその先に。


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